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とある地方都市のタクシードライバーの日々の雑感

ボクがタクシーに乗っている理由

 

まずはボクがこの業界に入る事にした理由について書こうと思います。
 
各種SNSや自前で持っているサーバーに書いているblogではほぼ実名でやっているのですが、はてなでは匿名で書きたいと思っています、なのであまり詳しく書くと身元が判別出来てしまう可能性があるのであまり詳しくは書きませんが、ちょっと長めの学生生活を終えてから結構色んな職業に就いてきました。職人、かなりお堅い勤め人、零歳個人事業主etc…そんなボクの履歴書は真面目に書くと結構大変な事になっていて、それを見た採用担当者は驚くのが普通、疑われたり、中には「人生ナメてるのか」的に怒り出す人もいたりします。
 
そんなボクが40歳を目前に就職活動をすることになったんです。ハローワークに日参し求人票を眺める毎日でしたが、県民所得は下から数えた方が早い様な斜陽の土地柄、このご時世にマトモな就職先なんてないんですよね。給料は額面20万以下、60歳定年の退職金なしとか。で、そんな求人にバシバシ落とされる。一応妻子があり住宅ローンなんかもしっかり抱えちゃってる身には結構しんどい状況で。県庁所在地とはいえ斜陽の街のこのご時世の現実を嫌という程思い知りました。まあそれはどんな状況でもやっていける人生上のスキルをボクが持っていなかったのが原因だし、世の中なかなか上手く出来てるなっては思ったけど。
 
知人がタクシードライバーやってたんですよね、そんなちょっと凹む日々を過ごしていたボクはそいつに連絡取ってみたんです、タクシードライバーとは実際どういう仕事なのかなあと思って。そしたらそいつに言われたんです、ウチの会社ユルくていいよ、お前も来たら?って。聞けば、ボーナスは寸志程度だけど月の手取りはさほど悪くないし、職場の雰囲気もいいとの事。普通二種免許は持ってたんですよね、市内の地理にも詳しかった。クルマの運転は嫌いじゃないというかむしろ好きだし、何よりも定年が無いというのが魅力だった。70歳までは働くつもりだったんですよね、最早年金制度なんて期待できないですから。んじゃちょっとやってみるか、と半ば場当たり的に、半ばキメ打ち的にタクシードライバーになる事にした訳です。それが3年ちょっと前の話。
 
周りの先輩達からは「またなんかチャラいの入ってきたなあ、まあどうせ長く続かねえべ」とか思われていた事でしょうが、ところがどっこい3年以上続いちゃってます。
 
 
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